相続財産の調査・確定

◇そもそも相続財産とは?

相続財産とは相続開始のときに存在した財産に属する一切の権利義務のことをいいます。
一切の権利義務とは、「積極財産」と「消極財産」に分類する事ができます。

・積極財産=資産
・消極財産=負債

積極財産は、被相続人の不動産・有価証券・預貯金などなど

消極財産は、借金(返済の義務)・滞納された税金などなど

相続するにあたってとても重要なのが消極財産です。
消極財産の把握を怠り単純承認した場合、思わぬ督促状が届くことになります。

POINT①:資産を把握するよりも、まずは消極財産の把握をする。

◇積極財産の探し方

相続財産の探し方としては、被相続人の郵便物に注目しましょう。
だいたい定期的に「おしらせハガキ」などが来るはずです。
純金積み立てをしていたら半年に一度は案内が届きますし、定期預金もお知らせが来
ます。分かりづらい財産は郵便物に注目なんです。

被相続人が貸金庫を利用している場合もあります。被相続人が契約している最寄りの
銀行に問い合わせてみましょう。

積極財産は見落として後で分かっても大丈夫です。その発覚した積極財産についての
遺産分割協議をすれば、それ以前に行った相続は無効にはなりません。

◇消極財産の探し方

故人の引き出しなどをよく確認し、借金や税金滞納の督促状はないか?などをよく調べ、
クレジットカードがあれば、信販会社に電話して借入金はないか、借入れがあるとして、
支払方法は何であるか、借入額はいくらであるかなどを調べます。
借入れ方法のリボ払いなどは借入れが少なくても数年がかりで返済する羽目になります。
消極財産を探すのは本当に大変なんです。借金なんかは隠したいから分からないように
してしまうんですね。丁寧に探す必要があります。

探す方法の一つに被相続人の預金口座の履歴を確認する方法があります。クレジットカ
ードは口座引き落としが主です。口座凍結されていても預金口座の履歴の照会を銀行に
お願し確認はしましょう。
積極財産同様に郵便物にも注目です。

◇相続財産探しの対策は生前から

対策の一つとしてあげられるのが「終活」ですね。
終活をとおして、本人が自分の資産の把握をやっておくことが、後々の負担を減らす事が
できます。
もう一つは、遺言書を作成しておく事です。